提督、空母群から艦載機と飛行甲板を取り上げる
2013-10-15


禺画像]
ボーキサイトをマップから手に入れたときに消費しない手段を考え、実行をした提督に起きたある事件・・・その詳しい話。

最近頂けるコメントのほうが長い面白いと評判(?)なので
面白いかどうかはともかく、長くはしてみました(笑)



瑞鶴「ちょっと提督!艦載機なしってどういうつもりよ!」
秘書艦として呼び出された瑞鶴は司令官室にやって来ての開口の一番がこれだった。

司令室いっぱいに広がったら声は全てが自分の耳の中へと収まってしまったようだ。痛い。静かになったと思われる部屋で「キーン」という音がこだましている。

どういうつもり、そう言われても仕方がないことを確かに私はした。

我が蒼雲(あおくも)第一艦隊(司令室総称)では現在絶賛
ボーキサイトの資源バランスを回復中。
あつめよボーキ!キャンペーン中、である。

月刊誌のおまけにボーキサイトが付いていたら買い占めたい。
喉から手が出るほど欲しい。
赤城を質にだしてでも確保したい。
提督はまず様々な噂を艦娘たちに流して雰囲気作りをやっておいた。

その流布が十分だと思ったところで、
出撃する予定の空母系には艦載機を外して砲撃戦を強要した。

今日はそうやって艦載機・水上機を艦砲に全て入れ替えた初日で
艦隊をボーキサイトが確保できる海域に出陣させる命令を伝える予定だったのだ。

命令以前に噂を利用して根回し・・・
姑息だとは思ったが、これもひとつの周知と徹底の為だとおもった。
そして誰もが納得すると思っていた。

しかしいくぶん浅はかだった。

そして秘書艦を瑞鶴にしたのがこの事件の始まりだった。

耳は痛み、身は硬直し、目は壁の先三千里を見つめていた。

目の前にはまだ、まるでドラゴンが火のブレスを吐いたかのような瑞鶴がいる。
開いたままの口から舌がちろりと見えているのが可愛いはずなのだが、
正確には目の前にいるはずの瑞鶴を、提督は絶対に直視できなかった。

このまま相手の目を見てしまったら更なる対決を煽るようなものだろう。
獣相手には目を合わせるのは不味いと聞いたことがある。
絶対にだめだ、振り向いてはいけない。

あのことまで文句を言われたら、今度こそ首でも絞められかねない。
あのこととは、瑞鶴の肩には今、飛行甲板がないこと。

艦載機が無なら飛行甲板は不要なので取り外しておくこと。

後者の通達は失敗だった。こちらのほうは冗談である。
ところが改修要員には噂が形を変え、尾ひれが付いて飛行甲板の解除にはもっともらしい理由が付け加えられていた。交換なら応じるだろうと努力さえしたという。本当に交換をされた艦娘がいることを後で知る。

『艦砲への入れ替え完了』の通達を受け取り、編成を済ませて出撃の命令を伝え、どの程度ボーキサイトが回復するかを考えていた。

しかし、
「なお御要望に沿い、正規空母・瑞鶴にはビート板をつけておきました」
最後の一文に凍りつく・・・あたふたと編成を見直すと・・・

ゆえに、
このまま目を合わせると、その件についても容赦のない一撃が待ってるだろう。
ビート板はないだろうが!そんなもの付けてて文句を言われない理由は何だ教えてくれ、口が上手いな改修要員たちはっ!

焦っても遅い・・・すべて噂を流布した自分の責任である。

このままでは問い詰められるッ・・・私は焦った。
たぶん瑞鶴はビート板をばんばんぶっ叩いて怒るだろう。
だがそれを見てしまったら確実に爆笑をしてしまう。自信がある。

眼前の、いや「みぎげん」のドラゴンは先ほど最強のブレスを放ってしまったので、もっとむしゃくしゃする浮き板が自分に張り付いていることに関して、次はどうして問い詰めたらいいのか若干戸惑っている様子なのである。


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[艦隊これくしょん〜艦これ〜]
[艦これ2(西南諸島海域)]

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